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影落とし #006

夕方になり、赤い光が強く差し込んでいた。「頬の傷、治ったんですか?」今日はいつもの公園ではなく、学校の廊下だった。サボりを常習化している二人は、学校でもよく鉢合わせる。それは、不自然なほどに。「ああ、うん。何でか分からな …

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影落とし #005

「う、うぇ……」「何だお前、吐きそうな顔して」晴はとっくに寝かしつけて夜も0時に差し掛かる頃だ。ルルは机に突っ伏し、顔だけ横を向けていた。「食べた物が、こりゃまたゲテモノで。胃の中で暴れてるんだよ」「そんなマズいのなんて …

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影落とし #004

「やぁ、おはよう」永峰は布団の中、昨日は登校して疲れたから今日は学校を休もう、なんて思っていた矢先に声を掛けられる。ルルと晴の存在を完璧に忘れていたので永峰は相当びっくりしていた。「おはようございます」続けて晴も挨拶をし …

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影落とし #003

永峰は疲れ切った顔で下校していた。学校はひどく疲れて嫌になる。たまには出ないと退学を食らいそうなので、いい感じに授業を受けている。今日みたいに無理やりきっかけを作ってはなんとか向かう具合だ。なんかもう……どっと疲れて、今 …

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影落とし ♯002

部屋、小さくて圧迫感のある部屋。さっき別れたはずの藤内と永峰はそこで反省文を書かされていた。「君たちさ、いつになったら懲りるわけ?」いつもお馴染みの生徒指導、志水先生。まだ20代(ギリ)らしく、背が高くて可愛いというより …

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影落とし #001

季節は秋になりそうで、少し肌寒くなってきたくらいだ。光華高校2年、永峰。ぼさぼさの茶髪、顔立ちはそこそこ整ってはいるもののまるで覇気がない。10人すれ違っても誰も振り向かない。そんな彼のいつものサボりスポット、ひざし公園 …

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